~「なにもない」がある土地での収穫 @ネパール~

2年前にこのキャンプへ参加された話を聞いた時から行こうと決心していたネパールでのボランティア活動へようやく今年参加してきました。
ネパールという土地への興味、鍼を通しての海外での社会貢献活動、海外旅行、動機はいろいろありました。結果から言うと動機は何でも良かったです。「行って良かった」これが今回の活動を通しての正直な感想です。

事前説明会はあったものの、ほぼ知らない9名でバンコクに集合してからの約一週間はなかなか濃い経験でした。

今回のヘルスキャンプはネパールのチトワン群で行われました。人口は64万人(2016年7月)。インドに国境を接するいわゆるタライ地方の一部。ネパール東部の第3州の群です。(ウィキペディアより)

「ここで治療するの??」到着初日に治療施設を見学に行ったときはテンションが上がります。クーラーは勿論ない、治療ベッドは新品とは決して言えないサマーベットらしきものやヨガマットらしきもの。治療部屋といわれる空間を這いずり回っている初めて見る長い虫や蛾のような蜂のような不思議な虫。扉を閉めると真っ暗で何も見えなくなるというカギのついてないトイレに関してはキャンプ中、一度も足を踏み入れる勇気はありませんでした。

心の準備をする間もなく治療の日々は始まります。まずは言葉の壁にぶつかりました。
聞いていた情報と実際が異なるのは想定内ではありました。
とはいえ、現地の学生ボランティアスタッフがほとんどネパール語しか話せず英語がほとんど話せない。

患者の訴えをネパール語で聞き、それをネパール語で学生から聞くという効率の悪さ。
焦ってみんなでネパール語を通常会話にも取り入れるようにしてとにかく覚える努力をし、ネパールの人柄も理解したら3日目には直接患者のネパール語をなんとなく理解できるようにはなっている。人の適応能力を身をもって体感しました。

初日の反省会で参加者からこんなものがあったらよいな、こんな感じだったらなおよいかも、、という意見が出ている中での会長のお話が腑に落ちます。

「なにもないところで何ができるのかを考えろ」


むしろそこに惹かれ、そしてそれを求めにネパールという環境に恵まれていない無医村での治療に来ていたのだと再認識します。
そんな環境での喜びや感動は伝えられないくらいたくさんありました。

初日に自分のことを気に入ってくれ、そこから毎日私のところにリクエストで来てくれた患者との出会いや求められる嬉しさ、すっかり顔見知りになった患者やボランティアスタッフとの涙のお別れは世界共通か、もしくはネパール人は人懐こいので、より心に残る感動があったと思います。

今回のネパールヘルスキャンプ体験を通して得たもの。それは、日本にいたらこういう環境でこの患者様のためにはこの鍼が最適で、パルスはこうで、お灸はこうで、、、と最高の環境づくりをすることを考えますが、そうではなく、今ある限られた道具の中で何をさせてもらえるか、どう伝えたら理解してもらえるか、言葉の通じない環境での信頼をえる方法。何もない環境でなにができるか、ということでした。

ただ、それ以上に嬉しかったのは、かけがえのない「仲間」「同士」なるものが得られたことでした。帰国してから少し経ちますが、この事実は私の中で予想もしていなかったことであり、本当に一番の大きな収穫なのだと思います。
会長、だいちリーダー、ありがとうございました。そしてこの協会を知るきっかけとなった高橋裕子さんに心から感謝いたします。